ユーモアを随所に入れ込んだ品のあるストリート

2017年12月にローンチした新ブランド「DONTSUKI」。ストリートのシルエットながらも、素材の光沢や洗練された色遣いが品の良さを漂わせる。よく見るとグラフィックに使われているモチーフはカブトムシや相撲。今期のコレクションテーマである「プレイフル / チャイルドフッド」から、男の子が小さい頃に興味を持つものをグラフィックに落とし込んだ。

「日常とユーモアの融合」というコンセプトを掲げるように、くすっと笑えるユーモアセンスも忘れない。海外人気ストリートブランドから入ってくるトレンドとは、一線を画する新鮮さを感じる。

出会って半年でブランド立ち上げ、異色の3人ユニット

実はブランドを手がけるユニットの3人が出会ったのは、わずか半年前。もともと芸能系に強いブランドのプレスを担当していた梶原氏が、オランダ・アムステルダムのセレクトショップの別注コレクションを請け負った時に、チームを組んだらもっといいものづくりができると感じたことがきっかけだった。

偶然ファッション学校で知り合った、大手セレクトのデザイナーだった辻氏と、グラフィックデザイナーのシモカワオサム氏が参画し、ブランドの立ち上げが始まった。そこから約半年、15型ほぼ全型を「sitateru」で製作。インターネットを使い、ミニマムなチームで事業を立ち上げるところがミレニアル世代らしい。

インディペンデントでやるからこその型破り

ファッションやデザインに関わりながらもそれぞれが違った視点を持っていることで、これまでにない新しいテイストを作っていけるところがユニットの強みだ。
「ファッション畑での本格的なデザインは行ったことがなく、流行などに染まっていないからこそ見えることがあって、それがチームにとっても新鮮な意見になっているかもしれない」(シモカワ氏)。

「服作りに関しても、型にとらわれないやり方を意識しました。シャツは背中のタックを上にのせてみたり、コーチジャケットはクチュール感が出るように立体裁断を施し、パンツに関してはフロントをスラックス、バックをデニムにしてみたりと。ファッションデザイナーをやっていると”これにはこれだ”っていう型に当て込んでしまいがちな部分を削ぎ落とし、子どものような気持ちでつくりました。独特なテーマ選びや、デザインの落とし込み方をしているので他にはないような空気感のブランドになっているかと思います」(辻氏)。

日本のブランドでしかできないディテールを実現

評判がいいアイテムは、日本産の高密度ベンタイル生地を使用し、無加工のコットン100%で「撥水」を実現したトレンチコート。また、スピンドルで絞りを入れてスタイルに変化を付けられるようにしたバイカラーTシャツも、特徴的なアイテムだ。

「ギミックやモチーフの使い方など、他にはないディテールに注目してもらえたらいいなと。相撲などの日本っぽいグラフィックや日本産にこだわっているのは、日本でしかできないおもしろい技法とか細かさを活かしたいから。実際に産地に行くこともありますが、やっぱりそれを守っていくのがデザイナーの仕事だと思っているので。」(辻氏)

今後は、全国のセレクトショップに卸す他、百貨店でのポップアップや自社ECなどで展開することが決まっている。さらには、ブランド事業だけでなくファッションに関連する様々な事業を展開していく予定だ。

「この3人のユニットとして、ものづくりに留まらず、教育やブランド支援など、いろんなことを手がけていきたい。どんなことをやるにしても、やっぱり大事なのは遊びゴコロや、自分たちも楽しんでやることですね。」(梶原氏)

衣服生産について、
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