日本人の国民的和菓子として親しまれてきたどら焼きに、洋菓子のエッセンスを取り入れた新食感スイーツ「生どら焼き」が、BAKE Inc.から誕生した。ブランド名は「DOU(ドウ)」。コンセプト「和と洋の共鳴」を表現するアートディレクションのひとつとして、和菓子職人とパティシエコートを織り交ぜたような新しいスイーツ職人のワークウエアをオリジナルで制作。フォルムやボタンまで徹底的にディティールこだわることで、誰が着ても格好良く着こなせるユニフォームが仕上がった。

国民的和菓子の新しいかたち「生どら焼き」

スポンジケーキのようなふわふわの生地、香り高い高級小豆の粒あん、北海道のもち米を使用したもちもちの求肥、そして軽くてなめらかな生クリーム。和菓子でありながら、洋菓子のようでもある。DOUは、これまでの”どら焼き”の常識をいい意味で覆す全く新しいお菓子だ。「お菓子を、進化させる」をステイトメントに掲げるBAKE Inc.が、これまで洋菓子ブランドとして培ってきた技術やできたてへのこだわりを活かして、伝統的な日本のお菓子”どら焼き” の新しい形を示した。

ネーミングに込めた「守破離」の精神

「DOU」のネーミングには、和と洋の2つの意味合いが込められている。一つは「Dough(生地)」という英語で、別立て製法を用いたふんわりとした食感の生地へのこだわりを表現。もう一つは、日本の茶道や武道の「道(どう)」。修練の中で師の教えを忠実に身に着けながら、独自の新しいものを生み出す「守破離(しゅはり)」の精神を表している。日本の伝統の心遣いや精神性を継承しながら、今までにない新しい体験を生み出した。

「和と洋の共鳴」を表現するクリエイティブ

コンセプトは、商品だけでなくお店やパッケージなど、購買体験全体で訴求。キーマテリアルとして、和菓子の調理器具として使われてきた銅と洋菓子のそれである大理石を用いた。池袋駅構内の店舗は、銅色の特殊金属の壁面が目を引く。パッケージは、銅から派生するエメラルドグリーンとピンクベージュのグラデーションをモチーフにした。そんな華やかな彩りを引き立てるような色としてワークウエアに選んだ色はベージュ。アートディレクターの河西宏尚さん。

「これまで基本的に紙媒体やウェブのデザインが多かったので、お店の雰囲気など全体を考えつつユニフォームを作れたことはとても新鮮な経験でした。服作りは初めてだったので、シタテルでひとつひとつ一緒に進められて心強かったです。」(河西さん)

コックコートを進化させる

「和菓子屋さんなのに洋菓子職人のコックコートを着ているという和洋の共鳴を考えました。コックコートをより進化させたものアップデートしようと。」(河西さん)

ワークウエアやミリタリーなどの機能性のウエアをヒントに、ポケットを大きめにつけたり丈を少し長めにしてサロンの上から出すスタイルに。スタッフは女性が多いということもあり、コックコートでも少し細身につくることで、着こなしやすいようにした。ボタンを隠しドット(生地の裏につけるドットボタン)にすることで、本気感を魅せるモードな雰囲気も意識した。また、背中にベンチレーションをいれることで通気性を良くしたり、サイドにスリッドを入れて動き回る工房内でも快適に働けるよう工夫した。

働いている姿まで含めたブランディング

クリエイティブプランナーの貞清誠治さんは、これまで店舗をブランディングする上で、ユニフォームが一番悩みのタネだったと振り返る。
「ブランドを構築していく上で、カタログから選ぶセレクションに限界を感じていました。ずっとストレスだったんですよ、一からオリジナルで作りたいけど誰にお願いしたら良いのかと悩んでいて。だからシタテルの話を聞いた時は、ビビッときました。その場で社長の承認とって(笑)」(貞清さん)

BAKE Inc.は工房を魅せるスタイルだからこそ、ワークウエアを含めてブランディングにはこだわりが強い。
「このユニフォームを着ると背筋がぴしっと伸びるという現場の声を聞きました。お店でお菓子を作る姿も含めてブランディングだと思っています。」(河西さん)
スタッフのモチベーションまでデザインすることで、お店全体のブランド価値が上がる。買って食べるだけではなく、作っている工程を見たり可愛らしいパッケージに心躍ったり、体験すべてをブランド価値にしているからこそBAKE Inc. はお菓子を進化させ続けるのだろう。