「FUJITSU Knowledge Integration Base PLY(プライ)」(以下PLY)は、富士通ソリューションスクエアの受付階にあるオープンスペース。コワーキングスペースや3Dプリンターの備わったFabスペースなどが一体となった空間だ。 目的は、社内外のアイデアや最先端技術を紡ぎ合わせ、試行錯誤をしながら素早く新しいサービスを共創していくこと。デジタル時代の共創を実践するプラットフォームとして、2016年度のグッドデザイン賞を受賞するなど注目のオフィススポットとなっている。 そんなPLYで、空間テーマ「お客様とゼロから一緒に創り出していく」を体現する、新しいワークウエアが生まれた。 Fabスペース

”お客様と一緒にゼロから創り出す”をワークウエアで表現

「PLYのスタッフは言うなれば”積極的な黒子”。お客様とコミュニケーションして、一緒に創り出すというコンセプトをワークウエアで表現したいと思いました。他にパーカーの案もありましたが、それならワークエプロンがぴったりだということで」。 デニムワークエプロンへの想いを語ってくださったのは、富士通のグローバルマーケティング本部総合デザインセンターデザイナーの渡邊さん。PLYでは、毎日のようにワークショップやピッチイベントが行われている。 富士通のPLYチームからなるスタッフ社員は、ここで社内外の様々な人をつなぎ、サポートする役割を担う。親しみやすさや、一目でスタッフと分かるこ とは大切な要素だった。 PLYのスタッフ

ワークウエアは、そのチームや利用シーンを考えて、”使い続ける”デザインにすることも大切。長く毎日着るものだからこそ、 素材にもこだわった。耐久性も考え、プリントではなく刺繍にした。

「常駐スタッフはほとんど毎日着るので、洗濯したり使い込んでいくことで、経年変化が楽しめるデニムにしようと。エプロンでも、デニム生地なら男性にも馴染みやすいですし。また、ここに来た人が誰でも着られるように何着かは掛けておいてシェアしたかったので、どんな人が着ても似合うというのもデザインのポイントでした」。 PLYでは、社員が立ち寄ってものづくりをしたり、ワークショップを行ったりする。そんな時のために、Fabスペースにかけてある貸出自由のエプロンを上からさっとつければ、工房の職人に様変わり。スーツを汚さずにレーザーカッターやハンダ作業ができる。シェアして使いたい時に使う、誰でも着れるなど、”着るシーン”を考えた設計をすることで、皆で長く大切に使える服になる。 Fabスペースの貸出自由のエプロン

まさに”ゼロから創る”を体験、想いを込めたものづくり

デニムの生地選び、リボンの色、金具、刺繍の大きさなど、細かい工夫を何度もやりとりして作り上げた。 「業者さんにお願いしてしまえば早いですが、こうしたいああしたいという要望を詰め込んだので、やっぱり思い入れが強くずっと使っていきたいと思えるようなものになりました。相談する中で、首が痛くなりにくい首紐にしてもらったり、紐はじが外に出ない金具を提案してもらったりと、プロ目線でのアドバイスは助かりました」。 ひとつひとつ考えて1ヶ月ほどで出来上がったエプロン、「かわいい」「赤が目印になって見つけてもらいやすい」などスタッフからの評判も良く、デザイナー渡邊さんも一安心。 PLYのコンセプトである「ゼロから創る」を象徴するワークエプロン。これから、ここに多種多様な人々が集まり、たくさんのサービスやプロダクトが生まれていくのを見届け続けるだろう。 Fabスペースの工房 Fabスペーススタッフ