fifth ring (AUDI)

AUDIのロゴである連なった4つのリングになぞらえて、5つ目のリングと題した展示。周囲を囲む建造物の境界内に浮遊する、中央の巨大なリングが人間の完璧へあくなき努力を表しているとのこと。

立ち上る霧に包まれる幻想的な空間は心地よく、空の開口と相まって雲の上を歩いているかのよう。コンセプトカーの展示やカーデザイナーによるライブスケッチがあり、AUDIの世界観に浸らせるという明確な目的を持った展示だ。

https://www.audi-mediacenter.com/en/press-releases/audi-presents-installation-fifth-ring-at-milan-design-week-10141

TRANSITIONS (Panasonic)

創業100周年を迎えたPanasonicが、ミラノデザインウィークを機に遷移(TRANSITIONS)をテーマに活動を開始する。トークイベントなどを含めた活動で、写真はその一部となるインスタレーション「Air Inventions」。

ミラノの街中で、最も美しく澄んだ空間の創出を目的とし、エアドーム内で「空気」を展示した。空気を浄化するデバイス技術「ナノイーX」と、高圧の圧縮空気を用いて水を微細化する「シルキーファインミスト」、超高輝度レーザー光源プロジェクターを用いて一連の映像を中心とした抽象度の高い作品だ。ややテクノロジーに起因する部分が色濃い印象を受ける。

技術の実装が評価されるミラノデザインアワード「ベストテクノロジー」を受賞。Panasonicは2017年に同「ベストストーリーテリング」、2016年に同「ピープルズチョイス」を受賞している。

https://panasonic.co.jp/design/milan-design-week2018/

Open Sky (COS / Phillip K. Smith III)

H&MグループのハイブランドCOSが、アメリカのアーティスト、フィリップ・K・スミスIIIとコラボレーションを行った展示。COSは例年、奇をてらって注目を集めるのではなく、純粋に心地よい空間を作り出すことを目的として、最小限のギミックで多くの人々を魅了する展示を心がけてきた。

フィリップ・K・スミスIIIは砂漠の小屋の外壁を鏡張りにした作品などが有名。今回も空や建物、鑑賞者などの周囲の環境を鏡によって物理的に空間内に配置し、16世紀に建てられたロンバルディア州庁舎という変わらず存在し続けるものと、変化するものを取り合わせる作品。

https://www.cosstores.com/jp/project/salone2018/

Atelier Swarovski (Swarovski)

Swarovskiはジョン・ポーソン、パトリシア・ウルキオラ、nendo、トルド・ボーンチエ、マルジャン・ヴァン・オーベルの6名のデザイナーとコラボレーションし、Atelier Swarovski、Swarovski Crystal Palaceのコレクションを展示した。

オーストリアで創業した世界的クリスタルメーカーであるSwarovskiが起用するデザイナーは、オランダ、スペイン、イギリス、日本など国際色豊かで表現する方法がそれぞれ異なるが、クリスタルという素材とカッティングの技術という共通部分によって普遍的な魅力を出している。

日本に拠点を持つデザインオフィス「nendo」がこの展示のイメージビジュアルになっていて、入り口正面にインタビュー映像が流れていた。

精巧にカットされたクリスタルを通して花が見える。クリスタルそのものを見せるのではなく、その先に見えるものを映し出すことでクリスタルの透明度、カッティングの美しさなどが感じられる。

全体を通してただただ佇まいが美しい展示。

Sprout (mt)

マスキングテープでおなじみのmt(カモ井加工紙株式会社)が、「SPROUT(芽/発芽)」をテーマに展示を行った。上記写真では、イタリアを代表する車であるフィアットに、実際にマスキングテープを施している。

入って正面、1階の展示では、天井から吊り下げられた無数のマスキングテープが展示されている。

ひとしきり見た後に地下に降りていくと今度は地面から「発芽」するように垂直に伸びるマスキングテープが。この鑑賞者を驚かせるストーリーが印象深い。どのようにしてマスキングテープが垂直に伸びていたかはご想像におまかせしたい。